CADオペレーターのスクールってどんなことが学べる?おすすめできる?
2024.09.03
- CAD・BIMオペレーター
記事ライター:キャドテク編集部
CADオペレーターとしてのキャリアを考えているなら、まずはスキルをどこで学ぶかが重要なポイントです。
専門学校、大学、職業訓練校、そして専門スクールなど、学ぶ方法はさまざまですが、それぞれに特徴やメリットがあります。
この記事では、CADオペレーターのスキルを効率的に習得できるスクールの内容や選び方、費用について詳しく解説します。
あなたに最適な学びの場を見つけるための参考にしてください。
目次
CADオペレーターのスキルはどこで身に着ける?スクール?独学?
CADオペレーターとして必要なスキルを身に着ける方法は、いくつかの選択肢があります。
専門学校や大学、職業訓練校、専門スクール、さらには独学など、どのルートが自分に合っているかを考えることが重要です。
ここでは、それぞれの学び方について詳しく見ていきましょう。
専門学校
CADの知識を習得するための学び場の1つが、専門学校です。
建築や土木やデザインなど、多様な専門コースの中の、学科のひとつとして学ぶ学校もあれば、小規模な学校ではCADと製図に特化したものまで、様々な学校があります。
各設計業界の製図の基本的な知識から、2DCAD、3DCADの操作、またCAD利用技術者試験など、試験の対策をする中で、スキルを磨くカリキュラムを設けている場合もあります。
多くの専門学校は2年制となっており、卒業すると「専門士」の称号が与えられます。
大学
建築学科や工学科のある大学でも、授業の一環で学ぶことができます。
建築学を学ぶことで、建築設計の中でどのようにソフトを使っているのかを体系的に学ぶことができます。
ソフトは多数の種類があり、就職した際に学校で学んだソフトとは違うソフトを使って仕事をすることになることも考えられますが、コマンドの選択の仕方などが違うだけで、基本的な作図の方法はある程度似ているので、2DCADの場合は、どのソフトで学んでも、無駄になるようなことは無いでしょう。
大学で設計を学んだ後に、就職したとしても、就職した企業で、最新の3DCADやBIMを導入していて、学校で学んだ知識では対応できなかったというケースもあるようです。
現在、建設業界でも大手を中心として、BIMの導入がすすんでおり、大学でもスキルを身に付けておきたいところですが、現状ではまだスキルを身に付けることができる大学は少ないようです。
職業訓練校
学ぶための学費をなるべく抑えたい場合、国の機関である「職業訓練」を利用して学ぶという方法もあります。
職業訓練校のコースは、「機械系CADオペレーター」のコースと、「建築CADオペレーター」のコースが用意されているようです。
どちらのコースでも、設計の基礎からCADを利用した作図操作までを学ぶことができます。
職業訓練校では、テキスト代は自己負担ですが、受講料は無料となっており、民間の学校と比較すると費用をかなり抑えることができます。
受講期間は、地域や選択したコースによっても異なりますが、6カ月のコースが用意されていることが多いです。
職業訓練校では就職する為に必要な知識を身に付けられることと、就労支援もしているので、そのままの流れで就職することができるのも魅力のひとつです。
職業訓練校の窓口はハローワークとなっており、受講するためには、積極的な就職活動をしていることが条件となっています。
専門スクール
初心者がゼロから学ぶことができる場所として、養成コースを設けているスクールもあります。
スクールでは、CADシステムの知識を基礎からしっかりと学ぶことができます。2DCADコースの場合、シェア率の高い「Jw_cad」と「AutoCAD」の二種類を採用しているスクールが多いようです。
受講期間は、各スクールのコースによって異なりますが、基本操作や機能を、実際の操作を通して効率よく学んでいくことができます。
CADオペレーターのスクールってどんなことが学べる?
CADオペレーターのスクールでは、実務に直結するスキルを体系的に学ぶことができます。ここでは、具体的にどのような内容が学べるのかをご紹介します。
1. CADソフトの基本操作
まずは、CADソフトの基本操作を徹底的に学びます。CADオペレーターにとって、ソフトの操作スキルは必須です。AutoCAD、SolidWorks、Revitなど、さまざまなソフトが使用されていますが、スクールではこれらの代表的なソフトウェアの使い方を基礎からしっかりと学べます。
具体的には、図面の作成、編集、寸法設定、レイヤーの管理などがカリキュラムに含まれます。
2. 図面の読み方と作図技術
CADオペレーターは、図面を正確に読み取り、それを基に設計を行うスキルが求められます。
スクールでは、建築図面や機械図面の読み方、そしてそれをCADで表現するための作図技術を学びます。これには、線種や寸法の設定、シンボルの使い方、パーツの配置方法などが含まれます。
これらのスキルは、実際の業務で重要な役割を果たします。
3. 3Dモデリング
最近では、2Dだけでなく3DモデリングもCADオペレーターの重要なスキルとなっています。
スクールでは、3Dモデリングの基礎から応用までを学べるカリキュラムが用意されています。
立体的な設計を行うためのスキルや、3Dプリンティング用のデータ作成など、実務に役立つ知識を身に着けることができます。
4. 実務に役立つ応用技術
CADオペレーターの仕事は、単に図面を作成するだけではありません。実際の設計プロジェクトで役立つ応用技術やノウハウも学ぶことができます。
例えば、設計の効率を上げるためのスクリプト作成や、自動化ツールの使い方、チームでの共同作業に必要なファイル管理の方法などが含まれます。これにより、現場で即戦力として活躍できるスキルを習得できます。
5. 実習やプロジェクトベースの学習
多くのスクールでは、実習やプロジェクトベースの学習を取り入れています。実際にCADを使ってプロジェクトを進めることで、学んだ技術を実践で試すことができます。
これにより、単なる座学では得られない、現場感覚や問題解決能力を養うことができます。
CADオペレーターのスクールの選び方
CADオペレーターとしてのスキルを効果的に身につけるためには、自分に合ったスクールを選ぶことが重要です。ここでは、スクール選びの際に確認しておきたいポイントを解説します。
目的のCADソフトを学べるか確認する
CADオペレーターの業務では、使用するソフトウェアが重要な役割を果たします。
AutoCAD、SolidWorks、Revitなど、業界ごとに求められるソフトが異なるため、スクールを選ぶ際には、自分が目指す分野やキャリアに合ったソフトを学べるかを確認することが大切です。
また、ソフトのバージョンやアップデートに対応しているかもチェックしておくと良いでしょう。
オンラインか通学か検討する
学習スタイルもスクール選びにおいて重要な要素です。オンラインで学べるコースは、時間や場所に縛られず、自分のペースで進められるのが魅力です。
特に、仕事や家庭の都合で時間が限られている人にとっては便利です。
一方、通学型のコースは、直接講師に質問できたり、同じ目標を持つ仲間と一緒に学ぶことができるため、モチベーションを保ちやすいというメリットがあります。
自分のライフスタイルや学習スタイルに合った方法を選びましょう。
就職支援が受けれるか確認する
CADオペレーターとしての就職を目指すなら、スクールが提供する就職支援サービスも重要なポイントです。
多くのスクールでは、就職活動のサポートや求人情報の提供、履歴書の書き方や面接対策などを行っています。
また、企業とのパイプを持っているスクールであれば、インターンシップや企業紹介といった機会を得られることもあります。就職率の高いスクールや、具体的な支援内容を確認しておくと安心です。
資格が取れるか確認する
就職活動においてCADオペレーターとしてのスキルや知識をPRするためには、関連する資格を取得しておくと効果的です。
例えば、「CAD利用技術者試験」や「建築CAD検定」などが代表的な資格です。スクールによっては、これらの資格取得をサポートするカリキュラムや模擬試験を提供しているところもあります。
資格取得を目指す場合は、そのスクールが対応している資格やサポート体制を確認しておくと良いでしょう。
CADオペレーターのスクールの費用相場
CADオペレーターとしてのスキルを身につけるためにスクールに通う際、費用は大きな要素となります。ここでは、スクールの費用相場について、通学型やオンライン型、提供されるカリキュラムの違いなどを踏まえて解説します。
通学型スクールの費用相場
通学型のスクールは、教室での対面授業を受ける形式です。費用はコースの内容や期間により異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。
短期コース(3ヶ月):10万円〜
中期コース(6ヶ月):30万円~
長期コース(1年):50万円〜
通学型のスクールは、直接講師から指導を受けられるため、学びやすさやサポートの手厚さが特徴です。その分、費用もやや高めになりますが、しっかりとしたカリキュラムで基礎から応用まで幅広く学べるため、初心者やしっかりとスキルを身につけたい方におすすめです。
オンライン型スクールの費用相場
オンライン型のスクールは、インターネットを通じて自宅で学べる形式です。通学型に比べて費用が抑えられることが多く、以下が一般的な相場です。
短期コース(3ヶ月〜):5万円〜
中期コース(6ヶ月〜):15万円〜
長期コース(1年):30万円〜
オンライン型のスクールは、時間や場所に縛られず、自分のペースで学習できるのが魅力です。また、費用も通学型に比べて抑えられるため、コストパフォーマンスを重視する方や、すでに仕事をしていて時間が限られている方に向いています。
カリキュラム内容による費用の違い
スクールの費用は、提供されるカリキュラムの内容によっても大きく異なります。例えば、以下のような要素が費用に影響します。
学べるソフトの種類
AutoCADやRevit、SolidWorksなど、特定のソフトに特化したコースは、それぞれのソフトのライセンス料や教材費が加算されることがあります。
資格対策コース
CAD関連の資格取得を目指すコースは、通常のコースに比べて費用が高くなる傾向があります。模擬試験や特別講義が含まれるため、資格を確実に取りたい方には価値があります。
実習やプロジェクトベースの学習
実践的なプロジェクトや実習が含まれるコースは、設備や材料費などのコストが加わるため、費用が高めになることがあります。
費用に含まれるものを確認する
スクール選びの際は、費用に含まれる内容をしっかり確認することも大切です。授業料の他に、教材費、ソフトウェアのライセンス料、資格試験の受験料などが別途かかる場合もあります。また、通学型の場合は交通費や食費、場合によっては宿泊費などの生活費も考慮する必要があります。
スクールの費用は高額になることもありますが、長期的なキャリア投資として考えると、自分にとって価値のある学びを得られるかが重要です。自分の予算や学びたい内容に合ったスクールを選び、しっかりとスキルを身につけましょう。
まとめ
CADオペレーターとしてのキャリアを築くためには、適切なスキルを効率的に身につけることが重要です。
スクール選びでは、学びたいCADソフトが扱われているか、オンラインと通学のどちらが自分に合っているか、そして就職支援や資格取得のサポートがあるかなど、いくつかのポイントを確認する必要があります。
また、費用相場も考慮に入れながら、自分に最適な学びの場を選びましょう。
自分に合ったスクールでしっかりとスキルを身につけることで、CADオペレーターとしてのキャリアをスタートさせることができます。新しい挑戦に向けて、一歩を踏み出しましょう。