BIMオペレーターになるには資格が必要?BIMと関連する資格試験について解説

建築業界においてBIMが普及すると同時にBIMオペレーターの仕事に興味を持っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、BIMオペレーターには資格が必要なのかどうか、そして試験にはどういったものがあるのかなどについて解説しています。

BIMの概要と主なソフト

BIMとは

建築業界において昨今導入が進んでいるBIM。BIMは、3次元のモデルに素材やメーカー、価格、組み立て時間などの情報を記載することができ、その3次元のモデル上で建築プロジェクトのすべてを一括管理出来るソフトとなっています。

その他の特徴として、これまでCADで図面を修正する際には、それと同時に複数個所の図面を修正する必要がありましたが、BIMであれば一か所を修正すれば、それに合わせてすべての図面が自動的に修正されます。これにより、作図作業はCADと比べるとより効率的に作業ができるため、作業時間を短縮することも可能です。

主なソフト

現在主流となっているBIMソフトは、以下の3つの製品が挙げられます。

Autodesk RevitAutodesk社)
ARCHICAD(グラフィソフト社)
GLOOBE(福井コンピュータアーキテクト社)

RevitAutodesk社)

Revitは、Autodesk社の製品で、各パーツをデータベースとして登録しておく機能に優れているうえ、部材管理、設備管理などの業務もしやすくなっているのが特徴です。AutoCADからの部材データの取り込みや、多人数での作業も可能となっています。

ARCHICAD(グラフィソフト社)

こちらは、30年以上にわたって建築業界で幅広く使用されているソフトです。レイヤーの機能を持ち合わせているため作業がしやすく、Autodesk Revitと同様、多人数で同時に図面を設計していくことができるのも特徴です。

GLOOBE(福井コンピュータアーキテクト社)

GLOOBEは日本発のソフトであるため、日本の建築基準に合わせた設計がしやすくなっています。3次元のモデリングだけでなく、法的規制にも対応しており、大規模建築から小規模建築まで幅広い建築物の設計をすることが出来ます。こちらもチーム設計や、3次元モデルからの図面の自動生成にも対応しています。

BIMオペレーターは資格が必要か

資格の有無

CADオペレーターと同様、特別な資格は必要ありません。

求人の多くでは、CADオペレーターとしての実務経験が必須条件となっており、また建築図面の作成経験など業界での経験も求められます。

その一方で、BIMに関する資格はいくつかあります。持っているからといって、就職や転職が有利に働くというわけではありませんが、必要な知識や技術が身に付いているかどうかを確認したい場合には、これらの試験への合格を目指してみても良いかもしれません。

基本的な技術や知識が身についているか確認する際に有効な資格

ARCHICAD オンライン認定試験

ARCHICADの発売元であるグラフィソフトが実施している試験です。この試験の大きな特徴は、受験料が無料となっている点です。受験時間は30分間で、インターネットを利用した多選択式の試験となっています。

得点は100点満点で、点数に応じて「ARCHICADマスター」または「ARCHICADゴールドマスター」の資格を得ることができます。「ARCHICADマスター」は、チームリーダーとして実際の業務に準じた操作や設定ができること、「ARCHICADゴールドマスター」は、プロジェクトの管理者として適切な判断や指示ができることを測るものとなっています。

Revit Architecture ユーザー試験

Autodesk社が販売しているRevitの操作技能を見る試験です。Revitの使用や操作技術に特化した試験であるため、初心者にとっては難易度が高めと言えます。そのため、ある程度BIMを使いこなしてから受験するほうが良いかもしれません。

この試験には30問の問題があり、選択式と実技操作が混じった試験となっています。受験時間は50分間です。

資格取得は通過点。日々スキルアップを目指そう

前述のとおり、BIMオペレーターに関する資格もいくつか存在しますが、資格必須の求人募集というのは多くはありません。その理由として、CADオペレーターとしての実務経験や、BIMオペレーターとしての実務経験がより重要視されているからです。

そのため、資格取得については、BIMの基本的な操作技術や知識を身に付けていく上での第一の目標として考えるのが良いかもしれません。BIMオペレーターになるためには、さらに建築業界全般の知識や情報を身につけたり、素早く正確な作図が出来るようにトレーニングしたりなど、日々の鍛錬と向上心が必要になってきます。

この記事を機に、まずはBIMソフトを触ってみることから始め、これから需要の高まりが期待できるBIMオペレーターとしての道を歩み始めてみてはいかがでしょうか。

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