土木CADオペレーターの求人は多い?仕事内容や求人・年収まで徹底解説!

建築業界をはじめ、インテリア・内装、アパレル、機械など様々なところで活躍するCADオペレーター。今回は、建築や機械に次ぎ求人が多いと言われている土木CADオペレーターの仕事内容や求人の動向、給与の目安、仕事の魅力などについて詳しく解説しています。

土木CADオペレーターの仕事とは

まずは、土木CADオペレーターの仕事について詳しく紹介します。

土木CADの種類や特徴

土木CADとは、土木業界で設計業務に使用されているソフトのことで、土木業界で扱われる一般的なCADソフトには、汎用性の高いソフトであるAutoCADやJw-CADが挙げられます。なお、土木専用のひな型や、土木専用の機能などが搭載されている土木専用CADもあります。

また、CIM(Construction Information Modeling)と呼ばれる、建築分野で使用されているBIMの土木業界版といった位置づけになるソフトの活用が広がっており、2017年3月には国土交通省からCIM導入ガイドラインが公開されるなど、CIMを活用した工事の件数も増加傾向にあります。

CIMに対応している製品としては、Autodesk社のRevitやCivil3Dといったものがあります。

仕事内容

主にゼネコンの土木部門や、建設コンサルタントなどで活躍しています。

基本的にインフラを整備する工事に携わることになりますが、一口に土木と言っても、さまざまな分野があります。

・一般道路工事
・高速道路工事
・土地関連工事(土地を平らに整えるなどの工事)
・水道関連工事
・河川工事
・海岸工事
・橋梁(きょうりょう)工事
・トンネル工事
・ダム工事
・鉄道工事
・空港建設工事
・災害などの復旧工事

上記でご紹介したどの分野においても基本的な業務は同じで、設計者の指示のもと図面を作成したり、修正したりといった仕事内容となります。

ただし、工事の分野ごとに「何を作図するのか」が異なるため、転職の際、前の分野に関する知識が転職先の分野では活かせない場合も十分あり得るので注意が必要です。

資格は必要?

業務をおこなうにあたって特定の資格は必要としません。その一方で、土木業界で使用されるCADソフトに関連した資格はいくつか存在します。具体的には、土木業界で多く使用されるAutoCADやRevitの販売元であるAutodesk社が実施しているオートデスク認定資格プログラムなどです。

ただし土木業界では、スキルや実務経験などが重視される傾向にあります。そのため、実力主義であり、自分の能力や知識がものを言う世界だと言うことができます。

仕事をするにあたり資格は重要視されるものではありませんが、いま現在、自分がどの程度CADを操作できるのかを確かめたり、現在使用している以外のソフトの技術を習得していくうえでのモチベーション維持を目的とするのであれば、上記のような土木業界で使用されているソフトに関する資格取得を目指すのも良いかもしれません。

そのほか、土木関連の資格としては土木施工管理技士や土木設計技士などがあります。

<土木施工管理技士>

土木施工管理技士は国家資格で、取得することで土木工事における安全管理や施工管理計画、技術者へ技術的な指導をすることができるようになります。1級と2級の2段階に分かれています。

1級を取得した者は、主に道路・橋梁・上下水道などの土木工事において主任技術者や管理技術者として働くことが可能です。

2級を取得した者は、主に土木・鋼構造物塗装・薬液注入など各工事における工程管理や安全管理が行える主任技術者になることができます。

受験資格は学歴や実務経験によって異なり、受験料は下記の通りです。

・1級 学科試験 8,200円 / 実地試験 8,200円

・2級 学科・実地試験 8,200円 / 学科試験のみ 4,100円 / 実地試験のみ 4,100円

※別途、申込用紙代として1部600円がかかります。

試験の実施については、1級の試験については学科・実地ともに年1回実施、2級の試験については、学科試験は年2回、実施試験は年1回の実施となっています。

詳しくは、全国建設研修センターの公式ホームページをご確認ください。

<土木設計技士>

土木設計技士は民間資格です。土木設計業務において構造設計や図面の作成、数量計算、施工計画ができる実務型の技術を持っていてかつ、インフラ整備の基本的な知識、維持管理・更新のための詳細設計ができる方が取得できます。

また、平成28年には国土交通省の「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格登録規程」により、橋梁(コンクリート橋・鋼橋)、トンネルの点検の3つの業務において登録された資格です。

受験資格は、学歴やこれまでの実務経験によって異なり、受験料は13,240円となっています。

詳しくは、職業訓練法人全国建設産業教育訓練協会の公式ホームページをご確認ください。

土木CADオペレーターの求人動向

雇用形態はさまざま

求人は正社員をはじめ、派遣社員、アルバイト、パートとさまざまな雇用形態で募集が行われているため、ライフスタイルに合わせた働き方をすることができます。

特に派遣社員の場合は、勤務地や勤務時間など自分の生活に合わせた時間で仕事を紹介してもらえるうえ、自分のスキルにあった仕事内容の就業先を見つけることが可能です。

また、正社員での就職が難しい大手企業にも派遣社員として就業することができる可能性があることも派遣社員として仕事をすることのメリットとして挙げられます。

求人動向

建築や機械に次ぎ、求人が多いと言われており、土木CADオペレーターの仕事は、一般道路や高速道路、橋梁、鉄道、ダムなどインフラに関するものとなるため、今後も一定数の募集があると考えられています。

募集では、土木図面の作図経験を求められるのが基本です。しかし中には簡単な図面修正業務であったり、事務業務を兼務するような仕事の場合はCADの操作ができればよい、という募集もあるので実務未経験が採用される事例もあります。

その一方で、難易度の高い作図業務の募集の場合は、鉄道工事や橋梁工事などの分野におけるCADオペレーターの経験も求められるようになります。そのため、キャリアアップしていくことを考えているのであれば、より専門性を身につけていくことが必要です。

なお、今後も求人は一定数あると言われていますが、転職市場においては、年齢を重ねるごとに転職が難しくなるという実情もあります。

募集要項に年齢に関する記載がなくても、未経験を積極採用している募集は、将来性やポテンシャルの可能性から若手のほうが採用されやすく、年齢を重ねていくにつれて経験が重視されるという傾向にあると言えます。

土木CADオペレーターの給与

給与は、主にその人の持っているスキルや実務経験などによって変わってきます。また、その会社がどんな工事を請け負っているか、都市部にある会社か地方都市にある会社か、などによっても給与の額には差が出てきます。

一般的な平均年収は300万円ほどです。これはその会社がある地方によって大きな違いがあり、時給換算にすると、首都圏や関西圏、東海地方の場合にはだいたい1,500円~1,600円くらい、北陸地方や九州地方、中国・四国地方ではだいたい1,200円くらい、北海道地方や東北地方ではだいたい1,300円くらいが目安となっています。

もちろん、スキルが高ければ、それだけ給与の額は高くなる傾向にあり、会社によっては、昇給や賞与が保証されているところもあります。

土木CADオペレーターの仕事の魅力

建築CADオペレーター同様、モノづくりに携わることができる、やりがいの大きい仕事です。そのほかの仕事における魅力についてみていきましょう。

私たちの生活に貢献していることを実感しやすい

道路や橋、鉄道、宅地造成計画などといった案件に携わることになります。そのほか、会社によっては上下水道の工事などの案件に携わることもあります。

このように、土木CADオペレーターとして携わる仕事は私たちの生活に直結する工事となるため、仕事をするにあたって人々の生活の向上に貢献しているということを実感しやすい、という点が最大の魅力と言えます。

モノづくりに携わるという点では、その他のCADオペレーターと同じですが、道路や橋などの製図を行った場合には、それが地図などにも載ることになります。自分の成果物を確認しやすく、目に見える形で残る、道路や橋においては自分の足で踏みしめることができるという点も、魅力の一つです。

女性でも働きやすい環境が整いつつある

これまで、土木業界といえば男性が働くイメージが大きく、女性が働いているイメージはほとんどなかったのではないでしょうか。ですが、現在は国土交通省でも土木系企業で働く女性を支援するための取り組みを行っているなど、土木業界における女性の活躍も広がってきています。

具体的には女性が働きやすい職場環境を用意したり、子育てをしながら仕事をする女性をサポートするための制度などが整いつつあります。

また、土木業界で働く女性のことを、通称「ドボジョ」と呼ばれていることも、土木業界で働く女性が増えてきた証拠ではないでしょうか。

このことから、少しずつではありますが男性中心の世界から、女性も活躍しやすく、働きやすい環境が整ってきていると言えます。

土木CADオペレーターは上記で紹介した魅力以外にも、さまざまな魅力ややりがいを感じられる仕事です。未経験でいきなり働くことは難しいかもしれませんが、 CADの操作技術や、土木に関連する業務の経験・知識を身につけていくことによって、年齢関係なく仕事を続けていくことができます。

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