レースクイーンの年収や1日の給料はどれくらい?

モータースポーツの世界に華を添えるレースクイーン。多くの女性が憧れるお仕事ですが、給与面はどのようになっているのか、気になりませんか?

ここではレースクイーンの年収や1日の給料など、レースクイーンの給与面について徹底解説します。

レースクイーンの仕事内容

まずは、レースクイーンはどのような仕事をしているのかみていきましょう。

レースクイーンの仕事内容

SUPER GTやD1グランプリなど、車好きの方にはおなじみの有名レースをはじめモータースポーツの世界には多種多様なレースが存在します。

レースクイーンはそのレースに参戦するチーム、スポンサー企業の広告塔となり、レースに華を添えながらレースのサポートなどをおこなうのが主な仕事です。

ドライバーやスポンサーに傘をさしかけて直接日光が当たらないようにしたり、雨に濡れたりしないようにサポートをします。また表彰式でのサポートや、選手がコースインする際の見送りなどもレースクイーンの仕事です。

テレビや雑誌などのメディアの撮影はもちろん、ファンの方の撮影に対応するのも大切なレースクイーンの仕事のひとつです。

大きなレースの場合は、レースのオフィシャルステージに「スポンサーステージ(ギャルオンステージ)」という時間が設けられ、レースクイーンが登場してチームのスポンサーをPRします。

来場者が目の前でマシンやスタッフが作業している様子を見学できたり、ドライバーと交流できるピットウォークでもドライバーのサポートをしたり、チームのオリジナルグッズを配布したりとレースクイーンの仕事は多岐にわたります。

華やかなイメージの強いレースクイーンですが、実際にはさまざまな仕事をこなしていることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

レースクイーンの勤務時間

レースクイーンが活躍するモータースポーツのレースは、1レースにつき予選と決勝の計2日間で行われます。

レースクイーンの仕事内容自体は予選と決勝でほとんど差はありません。レース前の午前7~8時頃に現場に到着し、夕方のレースが終了するころにはレースクイーンの勤務も終了します。勤務終了の目安は午後6時ごろが一般的です。

レースクイーンの給料は日給制が一般的

レースクイーンは若く、恵まれた容姿が必要な職業なので誰もが気軽になれる、というわけではありません。そのためレースクイーンの給与実態はあまり知られていないのではないでしょうか。

まず、レースクイーンの給料は月給制や時給制ではなく、ほとんどの場合が日給制となっています。年間契約を結んでいる場合でも、給料は日給で換算するのが一般的です。

日給額はチームやレースクイーンのレベルによって変化しますが、1万~7万円が一般的で、レースクイーンの日給として最も多い給与帯は1万円~2万円だといわれています。

中には名前を覚えてもらうため、実績作りのため、またレースクイーンとして働いているというステータスを得るために報酬なしでレースクイーンとして活動している人もいます。

かつてのバブル絶頂期でモータースポーツの注目度も高かった時代にはレースクイーンの日給として30万円程度支払われていたこともあったようですが、現在では日給は一桁台が一般的で、レースクイーンの仕事だけでは生活できない、というのが現状といえるでしょう。

レースクイーンの平均年収とは

レースクイーンが主に活躍するのはレースが開催される時です。レース開催時以外にもチームによってはイベントなどがある場合もありますが、ほとんどの場合はレース開催時にサーキットで働くと考えていいでしょう。

モータースポーツのレースは1レース2日間かけて行われ、年間では10レース程度開催されます。したがってレースクイーンが稼働するのは単純計算で年間20日程度ということになります。複数のカテゴリで活躍するレースクイーンは、稼働日がこれより多くなります。

レースクイーンの給与は個人差が大きいので一概にはいえませんが、レースクイーンの仕事のみだと年収100万円未満の人が多くを占める、というのが現状です。

そのためレースクイーンの仕事のみで生活していける人は決して多くはなく、ほとんどの人が何らかの仕事を掛け持ちしている、といえるでしょう。レースクイーンの仕事の収入とその他の仕事の収入を合わせて年収300万円程度、というのが一般的なレースクイーンの年収といわれています。

レースクイーンは美しさと若さが重要視される仕事です。そのため、一般的に若々しさや美しさに衰えが見え始める20代後半~30代になると年収が下がる傾向にあります。

一般的には、年齢を重ねて経験を積みスキルを身につけていくことで給与アップにつながる職業が多いですが、仕事の特性上若さが必要なレースクイーンは年齢を重ねることがマイナスポイントとなります。

30代でもレースクイーンとして活躍するのはかなり厳しく、30代後半~40代になるとレースクイーンの仕事自体がなくなりレースクイーンとしては働けなくなる場合がほとんどです。

レースクイーンの年収は20代がピークであり、20代後半以降は仕事が減るに伴い年収も下がっていく、と考えておきましょう。

レースクイーンの年収はさまざまな理由で変わる

ポイント1「雇用形態」

レースクイーンの雇用形態としては、チームやレースの主催者と個人で直接契約しているか、レースクイーンの仕事を扱う事務所に所属しているかの2種類があります。この雇用形態によってレースクイーンの年収は変わります。

個人で直接契約している場合には給料を自分で決定できるほか、事務所に手数料などを支払ったりする必要がなく、給料はすべて自分の手元に入ってきます。ただし、直接契約するには経験や人気、人脈がなければ難しいでしょう。

一方、事務所に所属している場合は事務所のさまざまなサポートが受けられますが、事務所に給与の一部が取り分として引かれるので、直接契約とは年収に差が出るのです。事務所や契約内容によっては契約金が必要になることもあります。

ポイント2「個人の実績や人気」

レースクイーンの給料は、レースクイーンごとに大きく異なります。個人の容姿に磨きをかけ、実績を作りレースクイーンとしてのスキルを身につけて人気が出るようになればオーディションにも受かりやすくなり仕事が増えるほか、給料も高額になり傾向にあります。

レースクイーンの年収には、個人の実績や人気の高さが大きく影響しているのです。

ポイント3「チームの人気度」

契約するチームの人気度によってもレースクイーンの年収は変わってきます。人気チームになればなるほどスポンサー企業もつき、資金が潤沢になるためレースクイーンの給料も高額になるのです。

人気チームのレースクイーンになるには、かなり厳しい選抜をクリアする必要があり、また給料が高額である分、求められるレースクイーンとしてのレベルも高い、ということになります。整った容姿はもちろん、きちんとしたマナーや立ち居振る舞い、モータースポーツに関する知識なども身につけておくといいでしょう。

レースクイーンとして働く人の副業とは

ほとんどのレースクイーンがレースクイーンの年収だけでは生活できないのは先にも説明したとおりです。そのため副業をしているわけですが、レースクイーンとして働く人の副業にはどんな職業が選ばれているのでしょうか。

レースクイーンは予定されているレースのほかにも、急なスポンサー対応やイベントなどの仕事が入ることもあります。そのため休みの融通が利く仕事を副業にするのが一般的です。

一般企業の会社員として普段は働いているレースクイーンも皆無というわけではありませんが、レースクイーンを本業とするのであれば時間が固定された仕事は副業に向いていないといえるでしょう。

レースクイーンの副業として多いのはイベントコンパニオンです。イベントコンパニオンもレースクイーンと同じく若さや美しい容姿が必要とされる仕事なので、レースクイーンとして活躍できる資質を活かした副業といえます。

また「撮影会」もレースクイーンの副業としては定番です。アマチュアカメラマンやファンを対象にした撮影会は個人の人気があればあるほど給料も高くなります。

このほかにも販売や、飲食などの仕事をする人など、レースクイーンの副業はさまざまです。いずれにしてもレースクイーンはイメージが大切な仕事なので、レースクイーンとしてのイメージを損なう仕事はできない点に注意しておきましょう。

年収だけがすべてではない!レースクイーンの魅力

副業をしながらでもレースクイーンの仕事に誇りを持って活躍しているレースクイーンはたくさんいます。最後にレースクイーンの魅力を紹介します。

モータースポーツの現場ではチームが一丸になってひとつの目標を目指しています。ドライバーはもちろん、マシンを調整するスタッフやドライバーをアシストするスタッフ、マネジメント関連のスタッフやスポンサー、サーキットの関係者など皆が力を合わせて働いているのです。

レースクイーンもチームの一員です。チームとの一体感や達成感を味わえるのはレースクイーンの仕事の醍醐味といえるでしょう。良い結果を残せたならなおさらです。

またレースクイーンはインタビューを受けることやファンとの交流もあるので参加するレースやチーム、さらにモータースポーツそのものの知識を身につけておかなければなりません。仕事を通じてモータースポーツに詳しくなれる点もレースクイーンの仕事の魅力といえます。

そして、レースクイーンとして活躍しているのであればその容姿には自信を持っている人がほとんどです。自分の美しい姿にたくさんの人が注目するのはもちろん、レース会場で撮影された美しい姿が映像や写真として記録され、テレビやWeb、雑誌などに登場することもレースクイーンのやりがいのひとつです。

近年ではファンの撮影した画像がSNSでシェアされることも多く、モータースポーツに興味がない人の目に留まる可能性もあります。

年収は高いとはいえませんが、このような魅力があるからこそ、レースクイーンとして活躍するために努力する人が多いのです。